よんよん『山椒茶屋』一巻、二巻を読む
チャーリーのろう膜(鼻)を見ると生え際に微かな棘がある。撮影時も柔らかな幼鳥の羽毛がはらと落ちた。その羽毛を採取し、瓶に詰めた。成長を感じる日々である。
まこと単純なものだが、羽毛の瓶詰めも最近電子書籍にて購入した『山椒茶屋』の影響である。
本書は元々ブログで連載していたセキセイインコ漫画をまとめたもので、雛のさし餌や副菜、放鳥時の遊び方など楽しく読める本となっている。
実用的なところもさることながら、本書の魅力はその絵柄にある。飼い主であるよんよん氏始め、登場する人間の擬動物化で、セキセイインコの「山椒」の可愛らしさを邪魔しない。
また、キャラクターデザインが非常でシンプルがゆえに嫌味がなく、ほろりと解けるような心持ちがする。
ゆったりとしたエレクトロニカをBGMに夜寝る前読んでいただくと、巨大セキセイインコに埋もれる夢が見られるかもしれぬ。(本編の合間によんよん氏の一言イラストが添えてあるのだが、その中に巨大「山椒」に埋もれる一枚があった。このカットらもまた、鳩尾がほんのり暖まる。)
いくつかの電子書籍ではサンプルも見受けられたのでセキセイインコファンの方はぜひ一度お試しいただければ幸いである。
<了>